建物に関する事例

不要になった家。うっかり返すと思わぬ費用が。

【事例】

借地の上に居宅を建ててお住まいでしたが・・・

A 市にお住まいの Bさん。一軒家ですが土地は借地で、借地の上にご自分で居宅を建ててお住まいでした。お子さんはなく、数年前にご主人が亡くなってからは一人でお住まいでした。やがて Bさん自身も体調を崩され、兄弟宅に身を寄せていらっしゃいましたが、介護が必要になり施設に入所されることになりました。

住まなくなった家ですが、そのままにしておいても毎月の地代が必要です。
そこで、家の扱いを巡って親戚の方から当事務所に相談がありました。

この家を必要としている人が他にいるかどうか確認した上で、Bさんに今後も多額の介護費用が必要となることを考え、建物は相当に傷んでいましたが、借地権付きで売却することを提案、仲介業者を紹介しました。数ヶ月後、土地所有者に売却できました。無駄な 地代を払わなくてすむようになった上、介護費用も捻出できたと喜んでいただきました。

【解説】

最近、当不動産鑑定事務所で力を入れているコンサルティング事例です。

本件は借地権付き建物という類型に分類できますが、これは市場で流通することが可能な不動産です。ですが、不要になったからといって何も考えずに土地所有者に返してしまうと、更地にして返すのが本来ですから、建物取り壊し費用を請求される場合もあります

この家に引き続き住みたい方がいれば、そのまま住めばいいことはもちろんですが、そうでない場合はこのように土地所有者、建物所有者・その家族と、みんなが満足する解決方法もあります。

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