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一問一答

相続における不動産評価

相続における不動産は、現金のように容易に分割することができないため、評価額の違いがそのまま相続人間の公平性の問題につながることがあります。

遺産分割の方法としては、
①不動産を売却してその代金を分配する方法(換価分割)
②不動産を共有のまま分ける方法(現物分割)
③特定の相続人が不動産を取得し、他の相続人に対して持分に応じた金銭を支払う方法(代償分割)

があります。

このうち実務上問題となるのが③の代償分割です。不動産の評価額によって代償金の額が大きく変わるため、評価の考え方の違いがそのまま当事者間の対立につながることがあります。また、不動産会社の査定額や固定資産税評価額、路線価など複数の価格指標が存在することも、意見の相違が生じる一因となります。なお、②の現物分割については、将来の売却や有効利用の場面において、共有者間で意見の対立が生じる可能性がある点に留意が必要です。

このような場合には、接道条件や法令上の制限、利用状況、市場動向などを踏まえて価格の根拠を整理することが重要となります。加えて、評価時点前後の不動産市場の動向についても検討が求められます。

不動産鑑定評価は、これらの要素を体系的に整理し、第三者にも説明可能な形で価格を示すことができるため、遺産分割協議における共通の判断材料として活用されています。

なお、協議が整わない場合には、家庭裁判所における調停や訴訟に移行することがありますが、その際には不動産鑑定士による不動産鑑定評価書が証拠資料として利用されることが多く、客観的な価格の裏付けとして重要な役割を果たします。さらに、裁判所の判断により第三者の立場から鑑定評価が行われる場合もあります。

特に京都市内の不動産では、景観条例による高さ制限や外観規制、用途地域(建物用途や規模の制限)、再建築の可否、路地状敷地、町家など地域特有の事情が価格に影響することも多く、こうした条件を踏まえた価格整理が重要になる場合があります。

遺産分割協議を進める中で不動産の評価額について意見が分かれている場合には、あらかじめ価格の根拠を整理しておくことが、円滑な解決につながります。

どの方法が適しているかも含め、状況に応じて整理いたしますので、お気軽にご相談ください。

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